トップ > ブログ一覧 > ④ 《アンデスの野鳥》太平洋岸からアンデスを越えアマゾン川源流までの旅

2016-04-13

④ 《アンデスの野鳥》太平洋岸からアンデスを越えアマゾン川源流までの旅

相澤篤からの報告〗
威勢の良いテーマとしたマウンテンバイクとか氷雪の高峰登山の話を続けたいのですが、力強く生きている野鳥の話題を少しばかりさせてもらいます。というよりも、年寄の冷や水は、高々(not more than???)知れてますし、私の趣味は、自然への憧憬ですので・・・
今回は、野鳥の話題にします。野鳥の話は、以前辿ったエクアドルのハチドリ、そして、友人から教えてもらった手塚治虫の「火の鳥」のモデル・ケツァル(Quetzal)が棲む中米の話題などインパクトがありそうな話ですが、穏やかなペルーアンデスも面白いですよ~
《下の写真は野鳥ではありません。野放しのニワトリです》


それでは、先ず、日本でも有名なアンデスのフォルクローレの代表的な曲「
コンドルは飛んでいく(El Condor Pasa)」の主人公、コンドルの話題からにしましょう。
頓馬な話ですが、マウンテンバイクで路肩に突っ込んだ際に一眼レフカメラが故障してしまい、折角撮ったつもりのクリアな写真がありません。でも、ワイワッシュ山群(Cordillera Huayhuash)の終盤で現れてくれた際の小さな写真があります。私本人は満足しています。
髙い高い空を悠然と飛んでいました。日向ぼっこをしながら長い時間眺めていました。すると、突然でしたが、私の直ぐ近くを滑空してくれました。写真は、小さくしか撮れなかったのですが、確かにホワイトネックでした。満足、満足。
コンドル (Vultur gryphus)は、タカ目コンドル科に分類され、巣作りと繁殖を標高3000m~5000mで行なう南米コンドル 、アンデスコンドルとも呼ばれる大きい(最大体長:130cm 最大翼開長:320cm 最大体重:15kg)猛禽類です。近くを滑空した理由は、屍肉食性なため、獲物を狩る高度な飛翔能力をもたない鳥ですので、多分、獲物を見つけたのでしょう。
今回は、3カ所で出会いました。出会うことが少ない昨今では、3ヶ所もと言った方がよいかもしれません。

《例えば、こんな景観の空高く飛んでいました》


《ホワイトネックです》
 

実は、JECCの皆さんが2007年にアンデスを登った書籍・「冒険の蟲たち」に、ブランカ山群(Cordillera blanca)でアンデスコンドルが飛んでいたとの一節を表現しています。私は、数年前もブランカ山群で出会えず、今回もダメかと諦めかけていました。ところが、やっとワイワッシュで出会えました。嬉しかったですね~
登山の話題に触れましたので、余談ですが、2013年6月に、日本登攀クラブの山野井泰史さんと野田賢さんがペルー・アンデスのワイワッシュ山群に2本の新ルートを開拓しました。ブランカ山群のピラミデ(5885m)南西壁で順化を終えた後、二人はローカルバスを乗り継いでワイワッシュに移動し、未踏のプスカントゥルパ東峰南東壁とトラペシオ南壁に新ルート(ルート名=クンプリールガンスウェミョンガンダ/マジックベル)を開いています。彼らはクラブOBの私など及びもしない実績を残しています。ちなみに、私は、仕事の都合で、登山適期(6月から8月中旬)ではない同じ年の10月にブランカ山群を辿りましたが、クレバスが広がり落石が頻繁にありました。私は基本的に時間が出来た折の気ままな一人旅が基本です。一人旅では、自然ガイドの性で、自然の変化をのんびりと堪能できることが理由と言えば理由になります。登山は、その人の興味にもよりますが、適期を選んで無謀なことは慎みましょう。大空を飛ぶコンドルを観たい人も快適な時期を選びましょうね。
ところで、アンデスコンドルの寿命は野生で50~60年と言われ、鳥類の中では、最も長い一種とのことです。何よりも50年以上生き、一生涯連れ添うそうです。見習わなくっちゃ~ネ・・・
 
《ワイワッシュ山群は急峻です》

 
仲が良いといえば、標高4000m前後の湿地や氷河湖で良く見かけた野鳥がいます。何れも「アンデス」の名称がつきます。
アンデスガン(Chloephaga melanoptera/Andean Goose、全長:70~80㎝)は本当に仲がよい鳥です。一夫一婦制のつがいで生涯を共にするのは、アンデスコンドルと同じですね。

《アンデスガンは仲良し》


まだまだ、「アンデス」が冠となる名称の野鳥がいます。アンデスカモメ(Chroicocephalus serranus/Andean Gull)は、アルゼンチン~コロンビアの3000~4500mで見ることが出来ます。大型のカモメ(体長:50cm程度)は、のんびりと氷河湖で寛いでいます。

《海じゃないのに・・・》


白いアンデスカモメと対比するように、黒っぽいアンデスオオバン(Gallinula chloropus/Andean Coot、体長:40~45cm)で、黄色いくちばしが鮮やかです。ものの本によりますと、「海抜2200~3900m、および0m付近にも棲む」とありましたが、この写真は、4200mを越えています。


そして、日本で有名なトキまでいます。とは言え、あの朱鷺色(ときいろ)、少し黄みがかった淡くやさしい桃色のトキではなく、アンデスブロンズトキ(Plegadis ridgwayi/Puna ibis、体長:60cm程度)です。羽は、陽の光を浴びると紫や緑に輝きます。テントサイト近くに群れで飛来し、湿地で餌を啄んでいます。
 

次に目を凝らしても見えにくい(見えない?)写真ですが、アンデスアレチゲラ(Colaptes rupicola)がいました。キツツキの仲間なのに、樹木ではなく、草地の地面をつついて採食していました。
《見えますか》


折角ですので、Hummingbird(ハチドリ)にチョットだけ触れます。空中で静止するホバリングが上手な鳥で、中南米と北アメリカ各地に棲息していて、国際鳥類学会議 (IOC) の分類では338種が属しているそうです。以前、エクアドルで幾つかの写真をとりましたので、後日機会を見て紹介します。今回は、チョット大袈裟ですが、「100年に1度花を咲かせる」などといわれるプヤ・ライモンディ (Puya raimondii)に停まっていた止まったアンデスヤマハチドリ(Oreotrochilus estella)のシルエットだけです。なお、プヤ・ライモンディは、次回記載予定の花の話題で言及しますが、全長(高さ)10メートル程の巨大な花序を突き出して開花しますが、写真にあるように沢山の野鳥が訪れます。
 

《プヤ・ライモンディには様々な野鳥が集まります》



コンドルと違って、比較的人里でも出会えるアンデスカラカラ(Phalcoboenus megalopterus)は、結構図々しいです。



だまだ今回書ききれない程の野鳥に出会っていますが・・・
例えば、良く出会えた水鳥として、まだいますよ・・・ キバシコガモ(Anas flavirostris)、カンムリガモ(Lophoneta

  

アンデスの標高4000mを越えても全山が牧場のようで、草地が広がっています。その草むらを、よ~く見ると、そこにも野鳥がいます。比較的大きいのですが、 草むらにいるジシギ???(Gallinago andina)は、分りますか~
 
 
オビバネカワカマドドリ(Cinclodes fuscus)は、岩の隙間で巣作りをしていました。


麓に戻ると、熱帯地方を含むメキシコは中南米の一部に及ぶエリアでスズメ目のアカエリシトド(Zonotrichia capensis/Rufous-collared Sparrow)と出会えます。野鳥好き(?)からは、何処にでもいることから、「ゴミ鳥」と言われているそうです。可愛そうに・・・


勿論、今の私には分からない野鳥は沢山、タクサンいました。
ブランカやワイワッシュへ至るず~とっ前ですが、ネグラ山群を越えると、オリーブタイランチョウ(Tyrannus melancholicus)と断言できない鳥、ベニタイランチョウ(Pyrocephalus rubinus)と特定し難い鳥などに出会えました。
  

さ~て、次は、野鳥図鑑を持参しますか・・・兎に角、きっと、名前も分からない野鳥が次から次へと現れることでしょう。アマゾンの密林に分け入ったら、四方八方に知らない野鳥ばかりかもしれませんね。